ぬまづ産業振興プラザ
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巻頭言 「2007年の年頭に当たって」


ぬまづ産業振興プラザ所長
東海大学開発工学部 教授
山 本 公 一



―社会要素の創発的活用―

 皆様、新年明けましておめでとうございます。 本年も何卒宜しくお願い申しあげます。

 毎年、自宅近くのお宮に、初日の出の時間に合わせて初詣でに行くのですが、今年は、東京地方、穏やかな天気の中で初日を浴びながらお参りが出来ました。

 ぬまづ産業振興プラザ(以下プラザ)も、昨年は、この新年のお天気の如く、ほぼ、予定通り充実した諸活動を行うことが出来ました。これも一重に皆様方のご協力の賜物と思っております。ここに厚く御礼を申しあげます。

 さて、昨年の流行語大賞の一つに「格差社会」が挙げられました。言うまでもなく、日本の社会に蔓延をし始めた、国民所得の格差、地域間の格差などなどがそれに対応します。もともと、このような格差は多少とも社会に存在しているのですが、それが一気にクローズアップしたのが昨年でしょう。このような格差の生じた遠因はノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者、故ハミルトン・フリードマンの市場万能主義の理論にあります。米国ではレーガンがこれを採用して貧富の差を拡大さし、日本においても小泉前首相が積極的に採用しました。フリードマンの理論は非常に解り易く、要するに経済的に強いものが生き残ると言う「勝ち組政策」です。「成功者の足を引っ張る社会は発展しない」という小泉さんの国会答弁が出る始末です。わが国として、本年は、この政策の負の部分に手を尽くすことになるように思いますが、規制の緩和は積極的に進めるとしています。

 このような我が国の状況において、地域は何をなすべきかが問われることになります。何度も提言さして頂いているように、地域発展を求めるには、該地域が有する特徴ある資源や要素を活用して、該地域の独自性を発揮することで、地域内の人々の動きを活発にするとともに、地域外からの人々の流入を図らねばなりません。そのためには単に産業のみではなく、その地域の行政、教育、観光、健康、福祉、環境などなどの要素を総合的に関連付けて創発性を発揮さすことが必要になります。そのためプラザでは沼津地域産業振興協議会の預託を受けて、ファルマバレープロジェクトの一環として健康、医療、食品などの各要素の創発的な結合を図ると共に、バイオ技術を健康や食の分野にまで波及し活用することなどを行なっております。

 このように地域の独自性を求め、地域の健全な発展を図るためには、産業のみでなく、広く他の資源や要素を組み合せねばなりません。ところが、一般的には、縦割り社会であり、横の通信が疎かになるために、狙いは同じでもやることが別々と言う事象が生じます。そこでプラザでは、本年から気持ちの上では、「ぬまづ産業振興プラザ」ではなく「ぬまづ地域振興プラザ(仮称)」に脱皮し、上記のような地域資源の創発的活用が容易になるように努力する所存であります。さらに、プラザの位置付けもそれに相応しい形態にしなければならず、そのための検討も進めてまいりたいと思います。そのためには産、官、学、金は言うに及ばず「民」の力が大変重要な決め手となります。市民一般の方々の絶大な協力をお願いして、2007年の年頭のご挨拶とさしていただきます。

(以上)


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